こうのとり倶楽部へようこそ

赤ちゃんを待つ人々が『待ち時間にできること』を助産師が提案しています

セックスのない生殖

先日、夫源病の名付け親、石蔵文信先生の講演会に行ってきました。

先生は妊活についても言及しています。

著者の中では「妊活をやめましょう」と

妊娠を望む人が聞いたら驚くような

大胆な提案もされています。

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購入した本にサインを頂いた際、

私が助産師であることを伝えたところ

「あまり妊活、妊活って、言わないことです」

というお言葉を頂きました。


先生の真意はどこにあるのでしょう。

少し考えてみます。


男性は
「あなた、今日、排卵日よ」と
言われれば言われるほど、引く。

そして、できなくなる男性も多いとのこと。

性の場面において、男性の方が女性以上に

デリケートな一面を表すこともあるのです。

一方、妊娠を希望する女性にとって排卵日は
月に一度のチャンスの日。

これを逃したら来月になってしまうという

切実な思いの日です。

パートナーが飲んで帰る、帰宅が遅いなんて

もってのほか!

そんなことがあれば、怒りと悲しみが大爆発しかねない

大切な日なのです。

排卵日に引きぎみの男性と
排卵日にすべてをかける女性。

こうなってしまうと
文字通り「おつとめ」と化してしまいます。

不妊の現場では、高度不妊治療になればなるほど、

セックスのない生殖が起きている現実があります。

またはセックスがあっても

愛ではなく「今日は月に一度のチャンス」という

義務感先行のセックスになりがちです。

何がほしいのか。
なぜ妊娠を希望するのか。
誰の子供がほしいのか。

身も心も、相手を受け入れ、繋がることができるのか。

生殖とセックスについて考えてみる必要があると思います。

こうのとり倶楽部の講座では、

このような夫婦関係、夫婦生活についても

考える時間を持ちます。

大変デリケートな

また簡単に人に話せるような問題ではありませんが

赤ちゃんを待つ人が、

今ある悩みの中から道がひらけるように取り組みます。