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赤ちゃんを待つ人々が『待ち時間にできること』を助産師が提案しています

私のこと

22歳で助産師になりました。

20代前半は病院勤務で3交代の仕事、

20代半ばからは開業助産師になるための研修と助産院勤務、自宅出産の仕事で

助産師の道を走り続ける時を過ごしました。

そして29歳で結婚しました。

 

結婚したら、普通に子どもができると思っていました。

ところが、半年たち、1年たち。。。

まあ、あと1年ぐらいは様子を見ようか と過ごし、2年たちました。

2年という年月は、当時の日本産科婦人科学会が

不妊の定義として設定した期間です。

ちょっと焦りを感じました。

 

それでも、助産院や自宅出産という、自然なお産に携わってきた私は、

女性に備わる、産み育てる力を信じたく、

できるだけ不要な医療介入をしたくないと思い、

年齢との「せめぎあい」を感じながらも

自然な形で赤ちゃんを授かることを願いました。

 

まわりの人から、「赤ちゃんはまだか」と尋ねられます。

挨拶がわりのように。

自分より後で結婚した友達は、どんどん妊娠、出産します。

その友達たちは、2人目を授かります。

喜ばしい反面、どうして私は妊娠できないんだろうと悲しくなりました。

月経は子宮からの涙。

私自身も毎月、涙を流しました。

 

3年目に不妊治療をしている病院を訪れます。

検査の途中で、仕事の忙しさと待ち時間に折り合いがつかず

耐えられなくなり、通院をやめました。

 

4年目に病院を変え、再び通院をはじめました。

卵管造影まで行いましたが、明確な不妊の原因は分かりませんでした。

自然に妊娠することを待つには長い時間をかけ過ぎ、

治療のレールに乗るしかない という状況を迎えます。

 

それまでの4年で、赤ちゃんを授かるためにできることはないかと考え

あらゆることを勉強していました。

 

骨盤のゆがみが、子宮や卵巣の働きを妨げていること。

頭蓋骨のゆがみが、肩甲骨や骨盤にも作用していること。

冷えが不妊の原因になること。

生活を取り巻く化学物質が不妊の原因になること。

毎月の月経を健やかに過ごすことが妊娠に不可欠だということ。

不妊の原因になる子宮内膜症を予防するための入浴の仕方。

牛乳や卵が不妊の原因になっているかもしれないこと。

血の流れ、気の流れをよくするためにできること。

体の問題だけでなく、心の在り方も関連すること。

生い立ちを振り返り、親を許すことが、自分が親になることを許すということ。

夫婦関係を整えることの大切さ。

連綿と続く命を感じることが、次の命を生み出すこと。

 

医療関係の仕事に身を置きながらも、

できるだけ医療介入をしたくないと思っていた私が

学び、実践したことの数々は、

病院では聞くチャンスが少ないことばかりだと 気がつきます。

 

西洋医学に頼るばかりではなく

自分で、家庭でもできることがたくさんある。

それを女性たちに伝えて

前向きな思いで赤ちゃんを待てるようにしたい。

 

そう思った矢先、結婚から5年目に赤ちゃんを授かりました。

その子は小学生になりました。

 

赤ちゃんを待つ女性たちに

今度こそ、自分が培ってきたものを伝えたい。

西洋医学だけでなく

セルフケアでできることや

西洋医学と共に取り組めることがたくさんあるよと伝えたい。

 

その思いで ここに立っています。